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連載:そうだ、ギニア、行こう。第3便

  • Posted by admin , Published on 2012.08.21 Tue , Category: Topics , Tags:





第3便 世紀末な国。

母なる大地、アフリカ上空。
丸2日慣れない飛行機で縮こまり、ろくに寝てないにも関わらず興奮と緊張で心中ははちきれんばかり。数時間前まで来ていたダウンジャケットはもはやただの邪魔な荷物と化し、旅の終わりに蚊取り線香の香りと共に取り出されるまではバッグの奥底で眠っていた。
『間もなくコナクリに着陸』のアナウンスと共に眼下には曲がりくねった川と湿地帯が姿を表し、空港があるとはとても思えないロケーションに飛行機は滑り落りた。


これが…国際空港…!?


日本の地方にある小さな空港にさえ到底かなわないほどの規模、現代建築家によるデザインの如く絶妙なカーブを描く屋根(ただ単に歪んでいる)そこかしこに描かれるポップでアフリカンなイラスト、木彫りの像…何なんだここ。
そうかこれが、ギニア…
これでいいのか?
いや、これがいいのだ。


早速入国審査へ。
キョロキョロしているうちに最後尾。ここで密かに目を光らせるハンターの脅威に僕はまだ気付いていない。
ギニアの空港には何かといちゃもんをつけて利用客からお金をむしり取ろうとするハイエナのような職員が存在するという噂は聞いていた。まさか、時は2012年。もしそんな世界があったとしてもそんな暴徒に出会う確率なんてたかがしれているさ、西暦199X年じゃあるまいし。…ほら、何の問題もなく通過できた。

…!

同行していたはずの『キャプテン』の姿が無い。辺りを見回すと別の列に並んでいたキャプテンが何やら難しい顔したおっさんに睨まれている。よく見るとおっさんの右手には入国カードと思われる紙きれ、左手は人差し指と親指を擦るポーズ。

…ああキャプテン…(合掌)
万国共通。なんて分かりやすいジェスチャー。
母さん、元気ですか?今、目の前で僕の仲間が悪いアフリカ人にゆすられています…

フランス語もスス語もわからない。なす術なく立ち尽くす。僕が女の子だったら『ケーーーン!』と叫んで救世主を呼んでいただろう。
途方にくれるバ○ト(キャプテン)に駆け寄るケン○ロウ『カオリさん』(今回の旅の主催者であり、2006年から毎年ギニアに赴き修行を重ねるダンサーであり、ギニア若手No.1ジャンベ奏者『ラウラウ・バングーラ』のパートナーであり、一児の母であるスーパーウーマン。僕たちはこの先幾度となく彼女に助けられる事になる。この場を借りて、重ね重ねありがとうカオリさん。)

北斗百○拳!

あべしっ!!!(おっさん)

キャプテンは助かった。

(一部現実とは違う表現をしています)

噂に違わぬ世紀末ぶり。


出迎えに来てくれた『ラウラウ』とパーカッショングループ『ボカ・ジュニオール』のメンバー達。僕達ははこれから2ヶ月間、彼らと生活を共にしタイコとダンスを学ぶ。
みんなとアフリカの太陽よりも熱い握手と抱擁を交わし、僕らのギニア生活は始まる。
さぁ、タクシーに乗り込み、いざ出発だ!


○X△!△X□X!!!

なんかタクシーの運転手とラウラウがすごい勢いでもめてる…。



…『ケーーーーーーーーン!!!!!!』



僕の叫びは、ギニアの土ぼこり舞う空に吸い込まれて消えた。